環境社会配慮

輸出信用機関や赤道原則採択行の投融資を受ける事業では、世界銀行の環境社会スタンダード（ESS）や国際金融公社（IFC）のパフォーマンススタンダードなどの国際的ガイドラインに適合した環境社会配慮の実施が求められます。当社では、豊富な実績に基づき、現地国の制度に則って実施されたESIA/EIAが国際的ガイドラインに適合しているか分析・評価を行うとともに、ギャップのある事項については、適合するための提言やアクションプランを作成します。輸出信用機関や赤道原則採択行の投融資を想定した事業について、国際的ガイドラインに適合したESIA報告書等の作成支援を行います。

事業に伴う住民移転や用地取得は、貧困層やマイノリティグループなどの社会的弱者をはじめとする現地の人々の暮らしに大きな影響を与えます。社会影響をできる限り低減するため、世界銀行ESSなどの国際的ガイドラインに基づく住民移転計画（RAP）の策定を支援します。生計手段が損なわれる人々を支援するため、現地の実情やニーズをふまえた生計回復支援計画の策定と実施支援を行います。

工事中や施設の供用にあたっては、適切な環境管理で汚染を防止するとともに、モニタリングを行って不測の事態を早期に検知することが重要です。環境アセスメントの結果をふまえ、現地の状況に見合った実践的な環境管理モニタリング計画を提案するとともに、計画に基づく実施の支援と必要に応じた対策の提案を行います。

開発途上国では環境社会配慮に関する技術や制度が必ずしも十分でなく、その結果、自然や社会に重大な影響を与えることも少なくありません。当社では開発途上国の事業者や行政機関の担当者を対象に、環境社会配慮の実務面での能力強化を目的とした研修業務を行っています。研修ではアクティブラーニングやオンラインによる参加の手法も取り入れながら、国内外の豊富な業務実績やネットワークを活かしたプログラムを提供します。