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2022年 ニュースリリース

 サービス・技術 (建設通信新聞 3面)

魚道周辺流況を面的把握/ドローン×画像解析で可視化/いであ

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いであは、ドローンと画像解析技術を組み合わせて魚道周辺の流況を見える化する技術を開発した。可搬式の流速計などを使った従来の調査方法では困難だった魚道周辺流況の面的な把握が可能になり、魚道の機能状況を詳細かつ効率的に調査できる。この技術を活用することで魚道に限らずさまざまな構造物周辺の流況を見える化が可能になるという。

堰や床止めなど多くの河川横断工作物では、アユなどの回遊性魚類の移動経路を確保するため、魚道が設置されている。しかし、河道形状の変化や経年劣化などにより魚道周辺の流況が変化し、魚道の機能が損なわれるケースもあり、適切な維持管理のためには定期的なモニタリングが必要となっている。

実際に同社が魚道の機能状況のモニタリング調査を実施した河川横断工作物には、それぞれ構造の異なる魚道が複数設置され、魚道周辺の複雑な流況を比較的広範囲に把握する必要があったという。

そこで、より詳細で効率的な調査を実施するため、ドローンと画像解析技術の組み合わせによる魚道周辺流況の見える化技術を開発した。

具体的には、ドローン(Phantom4Pro)により、河川横断工作物直上から垂直方向に、工作物全体と魚道周辺の動画を1分間撮影する。動画の解析度は4K(3840×2160ピクセル)とした。画像解析では、PIV手法(粒子画像流速測定法)を活用し、動画に映る水泡などの一定時間後の移動量をパターンマッチングして表面流速と流向を面的に解析。これにより求められた表面流速と流向のベクトルを元の動画上に矢印で表示することで、魚道周辺の面的な流量を見える化する。

矢印の凡例は、調査対象の魚道の設計対象魚類であるアユやウグイなどの平均的な突進速度である流速毎秒1mを中心に6段階に分け、矢印の大きさと色を変えて表示している。

この技術を活用することで、魚道周辺の複雑な流況を従来よりも面的に把握できるほか、撮影した動画上に魚道周辺の流速・流向の分布を重ねて表現できるため、視覚的に理解しやすく示すことができる。また現地調査はドローンを使った短時間の動画撮影のみで、調査員が魚道周辺に立ち入る必要がなく、低リスク・低コスト化につながるのも大きなメリットといえる。

同社は、魚道以外でも水制などの治水構造物周辺の複雑な流況把握や、海岸での離岸流の発生状況の把握など、さまざまな分野への応用が期待できるとしている。

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