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2014年 ニュースリリース

 サービス・技術 (日刊工業新聞 5面)

天候から疾患の悪化予測

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いであは2001年から天候により個人が抱える疾患の病状悪化を予測し、病気の予防や健康維持などに役立てられるバイオウェザーサービスを展開している。気象と健康を結びつける「生気象学」と呼ばれる学問を元に、『低気圧の時に関節痛が起きる』といった健康リスクに関わるコンテンツを掲載している。パソコンや携帯電話、スマートフォンなどのウェブサイトを通して、顧客に合った情報を提供。最近では医療・介護分野で採用が広がっている。健康リスクに特化した気象予報サービスを提供し、他社との差別化を図る。

同社は環境や防災などに関する企画、調査、分析、評価を一貫して手がける。国や地方自治体からの仕事が売り上げの8割以上を占めており、BツーC(対消費者)向けのサービスを増やしたいという狙いがある。

気象予報士の制度が創設された95年に気象情報部を設置し、気象部門のIT化に着手した。その後、気象の応用事業展開を模索する中で「生気象学」に着目。そこで99年に日本生気象学会で当時会長だった名古屋工業大学の堀越哲美教授と相談し、民間初の生気象予報をするため「バイオクリマ研究会」を立ち上げた。

現在同研究会はNPO法人化し、いであ以外の企業もメンバーに参加している。ドイツでの先進事例の調査やデータ解析など、予報アルゴリズムを作るため日々研究している。同研究会は生気象学の普及を目指し「健康気象アドバイザー」という資格認定事業も行っている。

研究会を通して健康予報の情報を充実させ、同社は次の展開を見据える。今後、患者の体質やその時の体調に合わせた「テーラーメード型」の治療が増え、それに伴い個人ごとの情報サービスが必要になる。そこで同社は「センサーを使ったテーラーメード型の予防医療サービス」を提供しQOL(生活の質)を高める取り組みに挑んでいる。

11年から個人宅の各部屋にセンサーを設置し、利用者に小型センサーを携帯させることで、インターネットを介し利用者の生活空間をリアルタイムでモニターする試みを始めた。同時に利用者につけた別のセンサーで心拍数や活動量を計測し、環境の変動と体調変化を同時にモニターする。宮下良治執行役員は「いくつかのセンサーを組み合わせ、リビングから浴室など温度差がある場所の間の移動で起きるヒートショックのリスクを知らせるといったサービスをやりたい」と意気込む。

センサーで得られたデータは利用者が持つスマートフォンなどに送られ、その後クラウド上に集められた後、データとして蓄積される仕組み。ビッグデータ(大量データ)を使ったサービスの準備をセンサーメーカーなどと進めている。また医療機関とのタイアップも進めており、15年にモデル事業、17年に商用開始を目指す。

健康・医学予報技術が発展し、テーラーメード型の情報サービスが幅広く普及することが期待できそうだ。(南東京・冨井哲雄)

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