ホーム > ニュースリリース > 2013年

2013年 ニュースリリース

 サービス・技術 (建設通信新聞 12面)

CLICK建設関連業・中国ビジネスが活発

【現地法人の官民受注が好調/合弁など資本参加も積極的】
尖閣諸島問題で日中関係は冷え込んでいるが、建設関連業の中国ビジネスは活発化している。建設技術研究所は、現地法人が民間から水環境業務の受注が好調なほか、応用地質は昨年暮れに合弁会社を設立、いであは現地会社に資本参加の準備を進めている。瀋陽市に現地法人があるオオバは日系企業からの受注に成功、パシフィックコンサルタンツも大連市から2件目の受注が見込まれるなど、巨大なマーケットをにらみ積極的に展開している。進出が早かった建技は2008年1月、出資比率55%のマジョリティーを取って、武漢市に長江科学院と合弁会社を設立、6年目に入った。阿部令一副社長は「3、4年前から仕事は倍々で増えている」と説明する。12年12月期は売上高が約1000万元(約1億5000万円)で、13年12月期は2倍の2000万元を目指している。

受注の内訳は民間8割、政府系2割で、民間は不動産業者から開発に伴う水環境の業務がメーンとなっている。合弁会社総経理の陳飛勇企画本部国際部技師長は、4年目から黒字に転換、「来年から配当ができるのではないか」との見通しを示した。

◆地盤災害の市場規模、日本と比べ桁違い
応用地質は12年12月、計測機器を生産・販売する合弁会社を天津市に設立した。成田賢社長は、「中国で調査・コンサルティング業務がどこまでできるか分からないが、物を売るということは可能性がある」と指摘する。

多くの製造業が人件費の安さに引かれ、中国で生産するのとは一線を画す。土石流や地滑りなど地盤災害の市場規模は、「国土が広大なため、日本に比べると桁違いに大きい。工事も入っていると思うが、4兆円規模といわれている」(成田社長)。当面は機器を現地で製造して、現地で販売するが、輸出も視野に入れている。

いであは09年2月、環境分析の合弁会社を北京市に設立、受注はODA(政府開発援助)でなく現地の政府や企業からで、12年12月期に配当を開始した。田畑日出男会長は「中国で2つ目の合弁会社を準備している」ことを明らかにした。現地企業の株を購入して株主となり、同社の高水準な技術を導入する。

◆コンサル分野はODA、環境分野は積極的投資
現在、登記などの手続きを進めている段階だ。同社の建設コンサルタント分野はODAがメーンだが、環境分野は積極的に海外投資する方針だ。13年12月期から3年間の中期経営計画で、3本柱の一つにグローバル人材の育成を掲げている。

オオバは、進出を請われた瀋陽市との信頼関係をベースに、同市から公園の基本計画など既に5件の受注実績がある。日本企業の現地法人が手掛ける住宅開発プロジェクトで昨年12月、外構実施設計と設計監理を受注した。業務提携している現地の設計院とJVで取り組む。

パシフィックコンサルタンツは、北京に駐在員事務所を約20年前に開設していたが、現地法人設立は今回が初めて。大連市から昨年、親水公園となる海岸テラスの詳細設計を、プロポーザルで受注した。この海岸テラスに隣接している、広さ25haの公園設計でもプロポーザルに参加、2件目の受注が見込まれている。

◆ビジネスの仕組みは利益がまだ見えない
一方、コンサル業界で海外事業のガリバー的存在である日本工営は、中国ビジネスをどうみているのか。廣瀬典昭社長は、「20年くらい前はODAでダムをいくつか造るなど、昔は仕事をしていた。ODAがほぼなくなってからはまったくやっていない。われわれには、民間についていってやる仕事はない」と現状を説明する。

現在、大学と提携して友好関係を結び、中国の情報を入手できるよう手配はしているが、「ビジネスとしての仕組みが、われわれにとって利益があるようにまだ見えない」ため、現地法人の設立には否定的だ。

先手必勝で行くか、好機到来を見極めるか、戦略の違いが鮮明になっている。

◆建設関連業の中国でのおもな会社設立
2008年1月 建設技術研究所が合弁会社「武漢長建創維科技有限公司」(武漢市)を設立
2009年2月 いであが環境分析の合弁会社「中持依迪亜(北京)環境研究所有限公司」(北京市)を設立
2010年10月 オオバが100%子会社「大場都市環境設計コンサルタント(瀋陽)有限公司」(瀋陽市)を設立
2012年7月 パシフィックコンサルタンツが100%子会社「大連太平洋勘察技術諮問有限公司」(大連市)を設立
12月 応用地質が合弁会社「天津奥優星通伝感技術有限公司」(天津市)を設立
2013年2月 いであが中国の現地会社に資本参加準備中

ページトップへ